『ラン』 森絵都
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作成日時 : 2008/08/07 22:57
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直木賞受賞第1作だそうです。
受賞作の『風に舞い上がるビニールシート』を読んだのが一昨年の暮れでしたから、ずいぶん待たされましたね。
でも待った甲斐があったというものです。
何しろタイトルが『ラン』ですからランニングの話なのは当然なんですが、まさか自転車まで出てくるとは思いませんでした。
自転車屋さんが出てきて、ロードバイク(フラットバーロードみたいですが)を手に入れて、『どこまでも行けそうな自転車だ』なんて書かれていたら、もしかしたらこれは自転車本か?と思ってしまいますよね。
実際その自転車は“どこまでも”行くことのできる自転車であり、でも主人公・環はその自転車を手放さなければならなくなり、その代わりの手段として40kmを自分の力で走らなければならなくなります。
走り出すきっかけとしては非常に後ろ向きな理由だし、またランニングクラブの面々が個性的なんだけど(どちらかというと)ダメ人間だったりして、環を含めたそんな人たちが次第に前向きになっていく感じが、とても気持ちのいい本です。
ラストは結構切なくて、またまた泣かされてしまいましたが、でも今から走り出すマラソン(スタート直前で終わるんですね)と同じく、環のこれからの人生もきっと大丈夫だみたいな、ポジティブな気分で読み終えることのできる作品でした。
ランニングクラブの練習場所が駒沢公園なのも個人的にうれしかったです。
今度東京に行ったら、また走ってきます。
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